□2015/02/25(水):北極圏の皆既日食
今日、夕方に早稲田通り(大学のある早稲田から、高田馬場を通って西へ行き、青梅街道と合流する道)を歩いていると、なんだか違和感を感じるのだった。
「この異様な感覚はなんなんだろう?」と思って見回して気が付いた。
ナント!!、街路樹が全て無くなっていたのだった。
道路脇には点々と街路樹(たぶんポプラの木)の切り株が並んでおり、カバーが架けられているのを見ると、切られてそう時間が経っているようには見えない。
そして街路樹が無いと、ヤケに電柱と電線が目立ち、異様な感じなのである。
いったいどうしたのであろうか?
もしかして、「秋になると枯葉が多くて困るから街路樹を撤去せよ!!」などという、モンスター区民の圧力に屈したのだろうか?
イヤ〜な気分で歩いていると、中野駅に近づいたあたりから街路樹が復活したので、どうやら伐採されたのは落合の近辺から中野の近辺にかけての短距離だけらしい。
何か道路の大工事でもあるのであろうか?
先週の木曜日に新月だった月が、来月20に再び新月になるときに北極圏で皆既日食を引き起こす。
そろそろ一ヶ月を切って、日食マニア達のメーリング・リストでは、持って行く機材とか寒冷地の対策などの情報が飛び交っている。
NASAのHPでは、今回の日食はさすがに北極圏のせいか、あまり詳しい情報が出ていないのである。
http://eclipse.gsfc.nasa.gov/eclipse.html
今回の皆既日食では、ノルウェーのスピッツベルゲン島へのツァーがなかなかの人気のようである。
http://www.hankyu-travel.com/dantai/eclipse/
また、デンマークのフェロー諸島へ行く人達もいるようである。
http://www.knt.co.jp/eclipse/
そして、今回はナント!!、飛行機の中から見るというツァーもけっこう人気なようである。
http://tabi.7netshopping.jp/7tabi/sp/eclipse/2015nao/
どのツァーも、価格的にはなかなかヘビーなのであるが、こういう場所にはこういう機会が無いかぎりまず行けないので、羨ましいかぎりなのである。
□2015/02/21(土):人生の分岐点
新宿の親の家の近所にある公園では、紅梅が咲き始めた。
なかなか綺麗で、道行く人達もちょっと立ち止まって「ホホ〜ッ!!」と、見ていくのである。
もちろん私もなのであるが・・・・
銭湯に行くと、番台に座るKさんが話しかけてきた。
「ウナギ屋さんの息子さんが帰ってきて、進路でかなり悩んでいるらしいヨ」などと情報を拡散している。
ウナギ屋さんの息子は今年で高校三年生になるので、そろそろ「進学か就職か」、などなど進路で悩む時期に来たようなのである。
確かに以前から私に対して「筆無精さんはどうして大学に行ったの?」とか、「高卒で就職しようとは思わなかったの?」などなど色々なことを聞いてくるようになってきていたのである。
その原因は、私が中学生の頃に落ちこぼれてしまい、普通高校では入れるところが無く、ようやく工業高校に入学したということを話したことがあったのである。
そして、ウナギ屋さんの息子さんも、あまり覇気が無いようなのである。
ウナギ屋さんの両親は高校もろくに行っていないような人達で、そのかわりに若い頃から仕事をバリバリやる人達だったのである。
今でも仕事となれば、忙しい時期には二ヶ月くらいはろくに寝ないで仕事をしていたりするのである。
彼の体には、彼が板前の修業をしていたときについた傷がいっぱいついており、その根性たるやハンパないのである。
「出前で交通事故を起こして骨折しても、体がある程度動くなら医者なんか行きませんでした」などと、普通の出来事のような口調なのである。
そういう自立的なタイプの人達なので、そもそも進路で悩むということ事態があまりよく判らないようなのである。
「自分がやりたいことをやれば良い・・・・人に相談するようなもんじゃないだろう?」といった感じなのである。
当然ながら、「高校を出るまで面倒を見たンだから、どうしても大学に行きたいンだったら、自分で働いて金を貯めて行けば良いンであって、なんで(行くか行かないか)なんてことに悩むンだ?」という感覚なのである。
確かに私が聞いていても、ウナギ屋さんの息子さんは、どうも「これがやりたい・・・・とか、とりあえずだけど、これを大学で勉強したい!!」というような前向きの姿勢にイマイチ欠けるところが感じられるのである。
もしかすると今の学校教育では、そういう前向きな姿勢を出すのは悪いことだという教育をしているのかもしれない。
実際、私が新人教育をしたときに、数人に同じ課題を出し、「完成したら持って来なさい」と指示しても、まず「完成しました」とは言ってこないのである。
こちらから「今の進捗は?」とか聞かないと、何時まで経っても言ってこないのである。
もしくは全員で一斉に持ってきたりして、とにかく一人抜け出すのを避ける傾向があるのである。
「目立つと苛められる」とか、そういう類のことがあるのかもしれないが、困ったことなのである。
□2015/02/11(水):ニュースでのイスラム国
二人の日本人が殺害されてから、テレビでは俄然「イスラム国」の報道が詳しくなった。
中東のニュースというものは、何か事件が起こると急に解説者が多数出て解説の花盛りになり、その後何も報道されなくなって何年もほったらかしにになって皆が何もかも忘れてしまうということを繰り返すのである。
これは、海外旅行をすると急に始めて、しばらくすると飽きてしまって忘れるという、なんだかものにならない英会話のような状況と同じなのである。
私は若い頃に石油掘削の研究所に出向していたことがあり、中東にはその頃から興味というか感心があって、ずっと注目していたのである。
以前から中東はパレスチナの問題やらクルド人の問題、シーア派とスンニ派、欧米が勝手に決めた国境線の問題などなど、そして根本的な「国と宗教との関係は?」という命題があって、とにかく飽きない地域なのである。
やはり、私と同じように中東に興味を持つ友人と話をすると、以前から「結局、中東のやっかいな対立を解消するには、オスマン帝国の復権しかないかもしれない」などと冗談で何時も言っていたのである。
それが、昨年あたりから本当に、なんだか当事者達がそんな運動を始めたのが「イスラム国」だったのである。
これはある種、「歴史の必然」かもしれないという感じだったのだが、どうやら「やりすぎ」て外部から潰されるような感じである。
今日も親の家で「イスラム国」に関する解説をテレビが流していたので見ていた。
内容は、なかなか良くまとめてあって良かったのだが、最後の方でズッコケた。
そのチャンネルでよく見る初老の穏やかで良識的な雰囲気の解説員がいて、まぁ「ご意見番」という感じなのだが、その人が「イスラム国」の現状に関して「暴力での統治は長続きしないんですよ」と言っていたのである。
となりの北朝鮮が何十年も恐怖政治で国を運営していることや、天安門で多数の国民を殺しておいて何も言わない中国が何十年も安定した政治をしていることを無視しているのである。
そもそも、言論の自由がある民主主義がうまくいっている国自体がまだそう多くもないし、歴史だってそんな昔からあるわけではない。
日本だって武士が統治していた徳川幕府は300年続いていたわけで、戦後の民主主義なんてまだ70年程度のものなのである。
それなのに真顔で「恐怖政治は長続きしない」という、日本人の悪い癖である「こうだった」ではなく、「こうあってほしい」という報道になってしまったのである。
なんでなんだろうか?
おそらく日本のテレビは、「皆が見たい、聞きたい情報を流す」ということを徹底したのだと思うのである。
全ては「視聴率のため」といったところかもしれない。
実際、アメリカの放送関係のドキュメンタリーかなんかで、「一番の罪悪は、視聴者を飽きさせることだ!!」などということを言っていたのである。
視聴者が聞いて不愉快になる情報は出てこないかもしくは無視されている可能性が大きいのである。
「不都合な真実」という、なかなか強烈な本があったのだが、耳障りの良い「建前」に準じた嘘ばかり報道していると、国の方向性を間違えてしまうのである。
太平洋戦争を開始するときも、「日本はアメリカに勝てない」という不愉快な情報は無視され続けて無謀な戦争を始めたのである。
□2015/02/08(日):最近のニュースは・・・・
昨日は親の買い物で新宿を歩いていたら、昼過ぎの2時頃であろうか、ヤケにヘリコプターがブンブンと何台も飛んできた。
しかも、新宿駅の南方面で輪を描いて回っているのである。
「原宿のあたりで何か騒ぎでもあったのか?」と思っていたのだが、帰宅してテレビを見たら、渋谷のマンションで錯乱状態の男が立てこもった騒ぎがあったらしかった。
普通の人には錯乱状態というものはなかなか理解しがたいものがあるのである。
一種のヒステリーで、「何もかもイヤになった!!」という状態なのであろうか?、それとも「みんな俺の敵だ!!」という状態なのであろうか?
もし後者なら錯乱というより「被害妄想」というべきものだろうし、なんだか判らない。
もちろん私も言うべき事柄があまりに多すぎて、何から話してよいのか混乱したり、言うべき言葉がなかなか見つからないで「とっちらかる」というような状態になったことは多々あった。
それは、もしかすると傍から見ると「錯乱状態」だったのかもしれないが、さすがに物を投げたり、喚いたりしたことは無いのである。
こういう話題が出ると何時も思い出すことがあるのである。
それは、私が就職してすぐの頃、帰宅のために満員電車に乗っていたときに起こった出来事なのである。
ちょっと離れた場所で、急に大きめの声で上司らしい人が部下らしい人を叱り始めたのである。
内容はもう覚えていないのだが、強い口調で「だからおまえは駄目なんだ!!」とか、「何回同じミスをするンだ!!」とか、説教をしているのである。
私もまだ新人で、同じように上司に叱られてばかりいる状態だった頃だったので、とても他人事とは思えず、「何も、こんな公衆の面前で叱らなくったっていいじゃないか!!」と、ハラハラしながら聞いていたのである。
そのうちにその上司はだんだんと興奮してきて声も大きくなり、しかも気になることに、話す言葉にコンピューターのソフト開発の専門用語が混ざり始めたのである。
「おまえは頭の中が無限ループしてるンだ!!」とか、「おまえの考えは、リードした情報のフォーマットがずれているんだ!!」とか、コンピューターのソフト開発の仕事を始めたばかりの私にはとても無視出来る感じではなかったのである。
そこで思わず立っていた場所から、その説教している人が見える位置に移動していったのであるが、そこでまた驚いたのである。
その人が怒っている部下はそこにはおらず、その人は座席にに座って下を向いたまま、抱えた自分のカバンに向かって説教をしていたのである。
座席の左右の人や、前に立っている人達は皆顔を見合わせて目配せをして、「困りました!!、どうしましょう?」といった感じになっているのである。
電車はそのうちに駅に着いたのだが、さすがに説教している人の周りの人はだんだんと降りてしまい、数駅過ぎると、その人の周りだけがガランと空いている状態になっているのである。
私も乗り換えの駅で降りてしまったのだが、ああいう状態の人は、あれからどうなってしまうのであろうか?
□2015/02/04(水):アヤシイ老人が・・・・
最近は「孤独死」やら「独居老人」や「放置された空家」やらの話題がテレビでよく出ている。
実際に新宿にある親の家(私の実家でもある)の近所には、昭和30年代からあるアパートがまだ沢山あり、独居老人が多く住んでいる。
特に数名の老人がちょっと注目に値する。
その中の一人の老人は、一見「浮浪者」に見えるくらいアヤシイ。
彼は現在の真冬でもサンダル履きで、灰色のジャンパーとズボン、灰色の髪と髭がボウボウで、何時も一人で杖も無くヨロヨロと歩いているのである。
歩き方も正常ではなく、前のめりのチョコチョコ歩きで、私は何時も危ない感じだナ〜と、ちょっとハラハラしていたりするのである。
正直なところ、目を合わせたくない感じなのだが、困ったことに親の家のある通りのどこかに居場所があるらしく、親の家の前を時々通る。
しかし、よく見ると完全な浮浪者とはちょっと異なる点がいくつかあり、スーパーの買い物袋を提げていたり、天気の良い日などは本を持っていたりすることもあるのである。
まぁ私は以前、新宿駅で何時も英字新聞を読んでいる本を沢山持っている浮浪者を見ていたこともあるし、日比谷公園にいた大金持ちの浮浪者(死んでから警察が荷物を調べたら、大金と株券が出てきたそうである)も見ていたので、「人は見かけに拠らない」とは思うのだが、そういう人は特別で、基本的には99%見かけどおりなのである。
今日、買い物をするために親の家を出たところで、20mほど先に後姿が危なっかしい老人を見かけた。
つんのめりそうな歩き方で、思わず「オイオイ!、大丈夫かいな?」と注目してしまったのである。
案の定、彼はすぐに前のめりにぶっ倒れてしまった。
「ア〜ア、やっちゃった!!」と、ウンザリするのだが、ほっとくわけにも行かない。
近づいて行くと、一応もがいており、意識はあるようである。
「オッチャン、大丈夫?」と、顔を覗き込んで驚いた。
前記した、限りなく浮浪者に近い老人なのである。
「えらいのに関わっちゃったな!!」と、一瞬後悔したのだが、まさかほっとくわけにも行かない。
彼は顔から地面にぶっ倒れたようで、額と鼻を擦りむいてかなりの血が出ているのである。
一瞬「救急車か?」と思ったのだが、覚悟を決めて「ええいママよ!!」と、抱き起こしてみると、古びてアチコチほころびてはいるが、ジャンパーもズボンもそう汚れているわけではないし、臭いわけでもない。
話しかけると、質疑応答は思ったよりしっかりしており、家を聞くとすぐ傍のアパートの一室らしい。
「どうやら浮浪者ではないらしい」と、半分ホッとしたのである。
抱え上げて立ち上がらせてみると、支えていればなんとか歩けそうなのである。
爺さんの言うとおりに歩いていると、ちゃんとアパートの一室にたどり着いたのである。
鍵もかけないその部屋は真っ暗で、「もしかして、電気、ガス、水道、全部止まっているのかな?」という素朴な疑問は沸いてきたのだが、さすがにこれ以上は聞けない。
持っていたポケット・ティッシュ(高田馬場の駅前でもらったもの)を渡して、なんとか一件落着である。
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